バドミントンラケットの選び方
1、基本的な考え方
 バドミントンのラケットは、誰に対しても高ければいいというものではありません。また、逆に弘法筆を選ばずのように安くても何でも腕さえよければいいというものでもありません。バドミントンとは、勝敗を競うゲーム。相手の選手が居て、その相手に勝たなければならないのです。そのためには自分の持てる力をできるだけ引き出せる道具が必要になります。選手それぞれのスウィングスピード、パワーなどにあわせ、最高のパフォーマンスが出せれる用具を選びたいものです。そのわずかな違いで勝敗の分かれ目となることもあるのです。だから、ラケット選びはとても重要です。
 下に述べるような様々な選択のポイントがあります。選ぶのに不安があれば、一流専門店ラケットショップハマナカに相談するのが一番です。
2、選ぶポイントについて
@ラケットバランス
 ヘッドが重いか軽いか。・・・・バドミントンのスウィングスピードは速く。最高スピードは初速400キロ/時超えと新幹線よりもはるかに速い打球が出ます。これは球技の中ではダントツに速いスピードです。だからこそ、わずかのバランスの違いが、速く振れば振るほど顕著に表れてきます。パワーヒッターが少しヘッドの重いラケットで振れば、破壊力あるスピードショットを出すことができるのです。
 ヘッドバランスは、振った感じで知ることもできますが、今では機械で計測することもできます。新居浜店では時間があるときにラケット一本一本のヘッドバランスを計測し、グリップのところに数値を書いております。ただし、注意しなければならないことは、そのラケットがロングサイズかレギュラーサイズかを考慮して数値を見なければなりません。
Aラケットの堅さ
 フレームがスティフかフレキシブルか。・・・・ラケットの硬さも注意しておかなければなりません。ハードヒッター、ダブルスプレイヤーは一般的に硬めが使いやすいようです。また、テクニシャンやシングルスプレイヤーは少しはシナリがあった方がいいようです。もちろん、プレイヤーのスイングスピードも影響します。
 世界のトッププレイヤーは、当然スイングスピードが速いわけですから、誰でも硬いラケットを使っているのかと思いがちですが、実はマレーシアトッププレイヤーでミスボン・シデク率いるヌサ・マハスリ・クラブ所属のプレイヤーは結構柔らかめ(フレキシブル)のラケットを使用しています。2、3年前の時点で、ハフィズ・ハシム(2001年全英覇者)とサリム・サメオンはナノスピード7000、ズルファリ・アブドッラーはアーマテック500を使用していました。自分のプレイスタイルと武器になるショットを考えるとどうしても多少のシナリが必要だとの考えによっているようです。
Bフェイス面積(ストリングエリア面積)
 フェイスの面積もシャトルの飛びに影響します。小さな力で飛距離を伸ばそうとすればフェイス面積が広い方がよいことになります。たとえば、ヨネックスのラケットを比較してみてださい。ナノスピード6000はほかのラケットよりもフェイス面積が広いことをお気づきになってますか?このラケットは、フェイスを広くすることにより、より飛距離を出そうとして作られたラケットです。逆に、アークセイバーZスラッシュは、フェイス面積が狭くなっています。ハードヒットして、スピードのある球を出すためにそのように作られているのです。さらに、フェイス面積が狭いと空気抵抗も抑えられスイングスピードも増すのとは間違いありません。
Cラケットの重量
 たとえばヨネックスのラケットでは主に2U、3U、4U(重→軽)と3種類の重量のラケットを作っています。5グラム刻みで重量表示しています。重いラケットは、よりパワフルなショットが可能となる反面、ラケットさばきは鈍くなると考えるのが一般的です。このあたりは、プレイヤー各自のスイング力、プレイスタイルによって選択しなければなりません。
 これはあくまでラケットの総重量です。同じラケットで比較すると確かに総重量の重い軽いはそのまま体感重量に反映しますが、違うラケットで比較した場合、@のラケットバランスも影響しますので、総重量が重いからといって、体感重量が重いことになるわけではありません。その点はご注意ください。 
Dラケットの長さ
 日本バドミントン協会競技規定ではラケットの長さ(フレームの全長)は680mm以内と規定されています。実測でヨネックスのロングラケットは674mm、レギュラーラケットは664mmです。さらに細かく言えば、張り上げればストリングエリアが縮まり、少し長さも短くなります。
 この長さの違いが何なのか気にしている人も多いと思います。たとえば、ロングラケット使っているからレギュラーラケットに換えたら当たらないのではとか。。。。その点については、プレイヤーはショットごとに握る位置を変えながらプレーしているのが一般的で、ロングからレギュラーに換えても、1、2回打てばすぐに打球感を体が覚え、使いこなせるようになるものです。
 プレイヤーは攻撃時長めにラケットを使い、レシーブ時に短めに持ち操作性をよくするのが一般的です。ロングラケットとは、その要望に応え登場したより長めに使えるラケットなのです。ただ、長ければよいというものでもありません。レギュラー派は、操作性の良さを強調し、長く持った時でもグリップエンドの接触を感じることを望みます。要は、どちらを選ぶかはそれぞれの好みなのです。
Fラケットの形状
 効果的なショットを出すための進化のひとつとして、ラケットの形状進化が上げられます。各メーカーでさまざまな形状のものを製作し、それなりに効果を挙げております。
例えばヨネックスの場合、厚ラケ=飛距離の伸ばす、薄ラケ=振り抜きをよくする、アイソメトリック=スイートスポットを広くする、などです。
 これらの形状もラケット選びには大きな要素です。
Gラケットの打球感
 素材はみるみる進化してきました。時速200キロを超える『新幹線スマッシュ』と言ってた時代から、今や時速400キロを超えるラケットが出てきたくらいです。ウッド→スチール→アルミ→カーボングラファイト、チタン、ナノカーボンなどと急速に進化してきました。素材が打球感、硬さ、シナリ具合などを作っていきます。総称して打球感と言っておきましょう。
 それぞれのラケットは微妙な素材の選択と配合により、独特な打球感を作り出しています。さらに、先に述べたラケット形状も打球感を構成する大きな要素です。自分の心地よい打球感のラケットを選らばなくてはなりません。
Hラケットのカラー
 カラーはラケット選択の最も大きな要素のひとつです。いくら自分にあったラケットと言われても、好きでないカラーのラケットはうれしいものではありません。自分の好みのカラーで、なおかつ自分にとってぴったりのラケットを選びたいものです。ラケットのカラーは、個性あらわすためのわがままであり、自己主張であります。強くなっていくプレイヤーは、コート内で思い切り自己主張するものです。
 
 さて、このようにたくさん書いていくと、はたしてどんなラケットを選べばいいのか迷う原因となるかもしれません。9つの項目すべてが自分にぴったりのラケットなど所詮存在しません。そのあたりは、妥協しなければならない部分も出てきます。上の9つの項目のどれを優先するのかは、あなた自身が決めなければならないのです。
 それでも決めかねる場合はラケットショップハマナカのスタッフにアドバイスを求めてください。
質問のお答え例
★2009/10/28 ナノスピード6000 7000 7700のどれを買おうか 迷っています それで それぞれの特徴を 教えて頂けたらと思います。
☆新居浜店長の答え: ナノスピード6000はフェイス面が広く、3つの中では最も柔らかく、楽に飛距離ができます。ナノスピード7000はオーソドックスな中くらいの打球感で、硬さも中と、一般的に好まれるラケット。ナノスピード7700は、グリップのキャップに振動吸収材を入れ嫌な振動が手に伝わらないようになっています。またフェイスの下半分にはシナリのある素材を使用し、瞬間的にシナって楽に飛ばすラケットです。硬さは、7000とほとんど同じで一般向け。3Uの重量しかないが、とても評判のいいラケットです。

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