今回の坊っちゃんオープン男子シングルスは、ヨネックスからの招待選手に加えて、マレーシアの国際選手サリム=サメオンが参戦した。この大会でサリムと対戦できるのはラッキーと思わなければならない。めったに出来る対戦ではないからである。さて、組合せは招待選手と前年度優勝者以外はすべて抽選によるものであり、偏りや仲間同士の対戦もいくつか見られた。
 さて、第1シードブロックはサリムが居り厳しいゾーンであったが、サリムと対戦するところまでいけた者は準優勝に値すると思うことにしよう。
 第4シードブロックは、ひとつ頭が出ている竹本と吉本が無難に勝ち上がり4入りで両者がファイナルの大接戦。
 第3シードブロックはディフェンディングチャンピオン松本が勝ち上がった。2回戦ではパートナーの黒石と当たるという厳しい抽選だった。なんとファイナルの大激戦で松本が勝ち、ベスト4まで勝ち上がった。
 第2シードブロックは、もっともレベルの高いブロックで、招待選手森田(YONEX)は緒戦から気が抜けない厳しい対戦が続いた。ベスト4入りでは、田坂(ハマナカ)と大接戦、ついに力尽きて、敗れてしまった。
準決勝
準決勝でバックハンドを打つ韋駄天サリム デフェンディングチャンピオン松本(まつもと文具)2年連続優勝を目指すが。準決勝で田坂の壁を越えられなかった。
サリムに挑む吉本(フットワーク)。1ゲーム目は頑張ったが、テンポの速いラリーの応酬に、徐々にサリムペースに引きずり込まれた。 昨日森田(ヨネックス)と大接戦を演じ、疲れが残っている田坂(ハマナカ)。スプレーを振りながら頑張る。愛媛県ランキング1位のプライドにかけても負けられない。
称えあう両者。サリム(マレーシア)、吉本。 負けてもさばさば松本(まつもと文具)。激戦を制した田坂(ハマナカ)。以前よりのライバルだ。
決勝
 決勝は、国際選手サリムと県ランキング1位田坂の間で行われた。すでに練習などで何回も対戦している間柄だが、この決勝はお互い死力を尽くし戦った。ジャパンオープンでは不本意な負け方をして落ち込んでいたサリム。この大会で学んだものが多く、明るい笑顔を見せるようになった。
 田坂30歳、サリム23歳。対戦ではサリムが勝ったものの、サリムにとっては兄貴分。新居浜店長や田坂からいろいろなものを学んだ。それを生かし、今後の国際舞台での活躍を期待しておこう。「来年も来ます」との言葉を残してサリムは4月21日帰国した。
 最後にサリムの所属するプロチーム『ヌサマハスリ』から、「サリムの成長の過程で、愛媛の人たちの存在は大きい。感謝をします。」とのメッセージをもらっている。